「決め方」の経済学

「決め方」の経済学―――「みんなの意見のまとめ方」を科学する

「決め方」の経済学―――「みんなの意見のまとめ方」を科学する


目次

はじめに


第一部 決め方を変えると結果が変わる

第一章 民意は選挙結果からはわからない

第二章 「民主的な」決め方を考える―ボルダルール

第三章 一騎打ちで選択肢を競わせる―総当たり戦

第四章 決め方が変わると歴史が変わる


第二部 三択以上の投票で優れている決め方は何か

第五章 決め方を精査する―ペア勝者とペア敗者

第六章 ベストな配点を考える―スコアリングルール

第七章 「絶対評価」で決めるとどうなるか―是認投票


第三部 二択投票で多数決を正しく使いこなす

第九章 多数決を暴力は何が違うのか

第十章 国会は多数決を正しく使えているのか?

第十一章 法廷の「決め方」を分析する


第四部 多数の意見を尊重すべきでないとき

第十二章 費用負担をフェアに決める

第十三章 「決闘への満場一致」は尊重すべきか

第十四章 個人の自由と満場一致はときに対立する


あとがき




はじめに



第一部 決め方を変えると結果が変わる

第一章 民意は選挙結果からはわからない


オストロゴルスキーのパラドックス

直接選挙(政策ごと)と間接選挙(候補者ごと)で結果が逆になることも

政党のマニフェストは政策の「抱き合わせ販売」


ドナルド・トランプ

共和党の指名を得るために「指名されなければ立候補しない」という署名を一時拒否

「指名されなくても立候補して共和党の票を割ってやる」という脅し


ネーダー立候補→ゴアの票を食ってブッシュ当選→イラク進攻→IS誕生


票割れを防ぐ方法

ボルダルール 順位に配点

決戦投票


単純な多数決、決選投票、ボルダルールで、全て当選者が変わるケースも


ペア敗者ペア ごとの多数決で全敗する選択肢

ボルダルールと決戦投票はペア敗者を選ばないが、単純な多数決なら選びうる


デュヴェルジェの法則 小選挙区→二大政党




第二章 「民主的な」決め方を考える―ボルダルール







第三章 一騎打ちで選択肢を競わせる―総当たり戦

第四章 決め方が変わると歴史が変わる


第二部 三択以上の投票で優れている決め方は何か

第五章 決め方を精査する―ペア勝者とペア敗者

第六章 ベストな配点を考える―スコアリングルール

第七章 「絶対評価」で決めるとどうなるか―是認投票


第三部 二択投票で多数決を正しく使いこなす

第九章 多数決を暴力は何が違うのか

第十章 国会は多数決を正しく使えているのか?

第十一章 法廷の「決め方」を分析する


第四部 多数の意見を尊重すべきでないとき

第十二章 費用負担をフェアに決める

第十三章 「決闘への満場一致」は尊重すべきか

第十四章 個人の自由と満場一致はときに対立する


あとがき

世にも奇妙な人体実験の歴史

世にも奇妙な人体実験の歴史

世にも奇妙な人体実験の歴史


目次

はじめに マッドサイエンティストの世界にようこそ

第一章 淋病と梅毒の両方にかかってしまった医者―性病

第二章 実験だけのつもりが中毒者に―麻酔

第三章 インチキ薬から夢の新薬まで―薬

第四章 メインディッシュは野獣の死骸―食物

第五章 サナダムシを飲まされた死刑囚―寄生虫

第六章 伝染病患者の黒ゲロを飲んでみたら―病原菌

第七章 炭疽菌をばら撒いた研究者―未知の病気

第八章 人生は短く、放射能は長い―電磁波とX腺

第九章 偏食は命取り―ビタミン

第十章 ヒルの吸血量は戦争で流れた血よりも多い―血液

第十一章 自分の心臓にカテーテルを通した医師―心臓

第十二章 爆発に身をさらし続けた博士―爆弾と疥癬

第十三章 ナチスドイツと闘った科学者たち―毒ガスと潜水艦

第十四章 プランクトンで命をつないだ漂流者―漂流

第十五章 ジョーズに魅せられた男たち―サメ

第十六章 超高圧へ挑戦し続けた潜水夫―深海

第十七章 鳥よりも高く、速く飛べ―成層圏と超音速

あとがき 究極の自己犠牲精神をもった科学者たちに感謝





はじめに マッドサイエンティストの世界にようこそ

生半可な知識が危険だと言うなら、危険でないほど大量の知識を持った人間がどこにいるのだ。―トーマス・ハクスリー



第一章 淋病と梅毒の両方にかかってしまった医師―性病

ジョン・ハンター

兄も外科医志望だったが血を見て気絶し内科医に

7年戦争で創傷治癒の権威に

従来は弾丸を組織ごと摘出

ハンターは止血のみで弾丸も摘出せず


死刑囚(殺人犯)の死体が解剖可能に

教育目的と、罪を死刑よりも重くするため

処刑後に外科医と縁者の争い

死刑後や解剖中の蘇生も


墓の盗掘は犯罪ではない

外科医に売るために殺人した者も


米国の大学で献体の臓器をブローカーに売却した例

履歴をごまかして臓器移植に(感染症のリスクも)

新鮮なうちに売れば遺体は合計20万ドルに


ジョンハンターは動脈瘤に対して結紮(結果的にバイパスのようになる)


梅毒と淋病は同じ病気の異なる表現型だと考え、それを示すために自分に淋病を感染させ、梅毒の症状が出るか試した

梅毒の症状が出たが、元の患者が両方に感染していただけ



第二章 実験だけのつもりが中毒者に―麻酔


麻酔の必要性

華岡青洲は漢方を用いた麻酔を開発

鎮痛・鎮静・筋弛緩作用


ハンフリー・デービー

様々な気体を自分で吸入して効果を測定

亜酸化窒素

体に悪影響なく気分が高揚するので、一日に25l吸うようになった

外科手術への応用も考えたが、掘り下げず


ホレス・ウェルズ

笑気ガスを用いた見世物を見て、歯科手術への応用を考えた

十数例成功したが、公開実験では失敗し、失意のまま生涯を閉じる

クロロホルムの販売員になるが、通りすがりの女性に硫酸を投げて逮捕

獄中でクロロホルムで朦朧とした状態で脚の動脈を切り失血死


ウィリアム・モートン

ウェルズの仲間の歯科医

当時酒の代わりに嗜好品とされていたエーテルを用いた麻酔を行う

公開実験でも成功

金儲けのために新奇な物質として特許を主張するがすぐバレる

モートンエーテルの効果を教えたジャクソンと法廷で争い、ノイローゼに

一文無しの状態で死亡

ジャクソンもアルコール中毒になり保護施設で死亡


サミュエル・ガスリー

塩素エーテルの合成の際に誤ってクロロホルムを合成

クロロホルムのアルコール溶液を水で割って、飲料として販売


ジェームズ・シンプソン

産科医でエーテルを用いていたが、代替となる物質を探索

クロロホルムによる無痛分娩を開始

心臓麻痺の副作用

晩年、狭心症の治療にクロロホルム


フロイト

コカインを好んで使用

舌を麻痺させる性質に気づき眼科医に話すが、本人は追究せず


カール・コラー

眼科医で、コカインを局所麻酔に使用


1886年 世界初の腰椎穿刺

アウグスト・ビール

脊髄にコカインを注射してブロックを試みる

助手を実験台にして成功


英国の紙幣の80%、ロンドンの紙幣の99%はコカインまたはヘロインに汚染?


バローズ・ウェルカム社

クラーレの有効成分ツボクラリンを分離

臨床研究責任者のフレデリックプレスコットが被験者を買って出る

死にかけるが再度被験者に



第三章 インチキ薬から夢の新薬まで―薬


十八世紀 医学の学位は講義に出なくても20ポンドで買えた

十九世紀後半のハーバードの医学部でも、筆記能力の怪しい医学生が多かった

ヴォルテール「医術の本質は、自然が治癒をもたらすまで(あるいは、患者が死亡するまで)患者を楽しませることにある」

十八世紀は性病治療が内科医の主な仕事





第四章 メインディッシュは野獣の死骸―食物

第五章 サナダムシを飲まされた死刑囚―寄生虫

第六章 伝染病患者の黒ゲロを飲んでみたら―病原菌

第七章 炭疽菌をばら撒いた研究者―未知の病気

第八章 人生は短く、放射能は長い―電磁波とX腺

第九章 偏食は命取り―ビタミン

第十章 ヒルの吸血量は戦争で流れた血よりも多い―血液

第十一章 自分の心臓にカテーテルを通した医師―心臓


古代エジプト 死後に心臓の重さで正しさを評価されると信じた


聴診器 肥満の女性の胸が診察しにくかったために、紙を丸めて聞いてみた

ルネ・ラエンネック 木材旋盤加工技術があったので、聴診器を自作

重症患者の胸の音と、死後解剖による死因を照合



第十二章 爆発に身をさらし続けた博士―爆弾と疥癬

第十三章 ナチスドイツと闘った科学者たち―毒ガスと潜水艦

第十四章 プランクトンで命をつないだ漂流者―漂流

第十五章 ジョーズに魅せられた男たち―サメ

第十六章 超高圧へ挑戦し続けた潜水夫―深海

第十七章 鳥よりも高く、速く飛べ―成層圏と超音速

あとがき 究極の自己犠牲精神をもった科学者たちに感謝

魔術師たちの心理学

新版 魔術師たちの心理学―トレードで生計を立てる秘訣と心構え (ウィザードブックシリーズ)

新版 魔術師たちの心理学―トレードで生計を立てる秘訣と心構え (ウィザードブックシリーズ)


プロスペクト理論のような話が何度も出てくる



宝くじバイアス

ここでの「宝くじ」はロトのような番号を選ぶもの

操作できる要素が多いと、(それが当選確率と無関係でも)当たる確率が高いと錯覚する



自由度バイアス

パラメータが多いと正確に予測できると錯覚する

要は過去のデータに対する過学習というか過剰フィッティングの問題

予測精度は必ずしも上がらない



ギャンブラーの錯誤

連敗後には勝率が上がる?

ランダムなら勝率は関係なし


勝率60%のゲーム(勝てば倍、負ければゼロ)に1000ドルのうち好きな額を掛ける(100回)

10ドルずつ賭ければ期待値1200ドル、毎回所持金の2割を掛ければ期待値7490ドル?

博士号を持った参加者40人のうち、元手を超えていたのは2人だけ

大抵は負けた後でも大きな額を掛けて挽回不可能になる


バイアスがあろうがなかろうが勝率には関係ないので、単にリスク管理の問題なのでは?

あと投資の場合、大きく適正レンジから外れれば、戻る確率が多少は上がるとは思う

それでもランダムな要素が大きいと考えて、掛け金を増やし過ぎないのは重要だが


この話を読んで「ポジションサイジング シミュレータ」を作成した方がいるようだ。

投資家 A の軌跡:ポジションサイジング シミュレータ


ポジションサイジングの計算式については、以下のサイトなどに解説が。

KURENAI NO SYSTEM

http://www.geocities.jp/y_infty/management/k_formula_1.html

奴隷のしつけ方

奴隷のしつけ方

奴隷のしつけ方



著者が膨大な文献を基に推測した古代ローマ奴隷制について、

架空?のローマ人に語らせるというスタイル

(著者は解説者として章ごとに解説を加える)



古代ローマの文献や近現代の論文が多数引用されている



組織論として読む向きもあるようだが、基本的には歴史というか文献学の本




目次

序文 主人であれ

第一章 奴隷の買い方

第二章 奴隷の活用法

第三章 奴隷と性

第四章 奴隷は劣った存在か

第五章 奴隷の罰し方

第六章 なぜ拷問が必要か

第七章 奴隷の楽しみ

第八章 スパルタクスを忘れるな!

第九章 奴隷の解放

第十章 解放奴隷の問題

第十一章 キリスト教徒と奴隷

あとがき さらばだ!





序文 主人であれ

ギリシャ 奴隷は自然によって奴隷

ローマ 奴隷は一時的な状態


第一章 奴隷の買い方

ローマでは主人が奴隷に生ませた子は奴隷



第二章 奴隷の活用法

ストア哲学の影響

奴隷も精神は自由


農場管理人は重要な仕事

その妻も女奴隷を仕切る



第三章 奴隷と性

奴隷同士の事実婚を認めるケースも

家族を持つことで従順に



第四章 奴隷は劣った存在か

奴隷の英雄的な逸話

セネカが奴隷に同情的な記述をするも、ローマ社会で奴隷制が批判されたことはない



第五章 奴隷の罰し方

奴隷の罰し方は次第に法に則るようになった(皇帝が調停に呼ばれ、その後法制化)

プロの奴隷仕置き人もいた

逃亡はそれなりに成功する



第六章 なぜ拷問が必要か

法廷で証言させる時は拷問するのが普通

ドミティアヌス 富豪の奴隷に嘘の証言をさせて富豪の財産没収

基本的には証拠で決める、奴隷の証言は最終手段

主人の殺害を止めなければ処刑

主人殺しの記載は少ない(実際に主人殺しが少なかったかは謎)



第七章 奴隷の楽しみ

家内奴隷は農村奴隷よりだいぶ楽

仕事も肉体労働が少なく、余暇も得られやすい



第八章 スパルタクスを忘れるな!

ポエニ戦争後にシチリアで大規模な反乱

戦争後は出身地の同じ奴隷が増えるので危険

奴隷が増えると主人の扱いも粗くなる

奴隷の中に軍の指揮官も

牧夫は野外での生活に慣れているため武装集団になりやすい

シチリアの反乱は魔術師と呼ばれる男が扇動


スパルタクス ウェスウィウス山に立てこもり、討伐軍を複数回撃破

反乱軍の規模は拡大していたが、いずれは負けると考えローマ国外への逃亡を企図

副将は従わずに離脱、討伐軍と交戦して敗北

本隊は北上中も討伐軍を複数回撃破


ブッラ・フェリクス 情報網と賄賂を使って討伐軍を欺く



第九章 奴隷の解放

主人の死後、遺言によって解放されることが多い

解放の際に課税、解放数に制限(所持奴隷の20〜50%)

解放後は保護者と被護者の関係に

家内奴隷の解放はそれなりにあったが、農村奴隷は管理人以外稀

解放後も数年は主人の下での労働が課されることが多い

家内奴隷の解放までの期間は5〜20年程度



第十章 解放奴隷の問題

皇帝の奴隷はいくつかの特権

クラウディウス帝は解放奴隷に政治の意見を求めた

公職に就けないので客観的な意見



第十一章 キリスト教徒と奴隷

奴隷に対する姿勢は異教徒とあまり変わらない

奴隷は不道徳なものという見方

奴隷の性的搾取には批判的



あとがき さらばだ!

著者は古代ローマの庶民の生活が専門

成人のADHDに対する認知行動療法

成人のADHDに対する認知行動療法

成人のADHDに対する認知行動療法


目次

第一章 成人期のADHD

第二章 治療モデル

第三章 成人期のADHDに対する認知行動療法薬物療法

第四章 事例検討

第五章 治療を困難にする要因

第六章 治療の継続とフォローアップ

ゲームの今


目次

第一部 ビジネス

第一章 ゲームと流通

第二章 クラウドファンディング

第三章 モバイルゲーム

第四章 ブラウザゲーム

第五章 ゲームと広告

第六章 東南アジアのゲーム市場・産業


第二部 カルチャー

第七章 現実空間に置かれたゲーム

第八章 実況・配信文化

第九章 シリアスゲームゲーミフィケーション

第十章 アカデミックテーマとしてのゲーム

第十一章 electronic sports:デジタルゲーム競技

第十二章 自作文化


第三部 テクノロジー

第十三章 バーチャルリアリティ

第十四章 モバイスゲームのゲームデザインと技術

第十五章 ミドルウェアゲームエンジン

第十六章 コンピュータグラフィックス

第十七章 ゲームサウンド





第一部 ビジネス

第一章 ゲームと流通


家庭用ゲーム機

80-90年代は世界市場の半分以上

現在は10-20%


スマホゲームは2012-2013に躍進


コンシューマ向けゲームの開発会社

多くがゲームセンターの運営も

ロケテストの場としてだけでなく、収益の確保も









第二章 クラウドファンディング

第三章 モバイルゲーム

第四章 ブラウザゲーム

第五章 ゲームと広告

第六章 東南アジアのゲーム市場・産業


第二部 カルチャー

第七章 現実空間に置かれたゲーム

第八章 実況・配信文化

第九章 シリアスゲームゲーミフィケーション

第十章 アカデミックテーマとしてのゲーム

第十一章 electronic sports:デジタルゲーム競技

第十二章 自作文化


第三部 テクノロジー

第十三章 バーチャルリアリティ

第十四章 モバイスゲームのゲームデザインと技術

第十五章 ミドルウェアゲームエンジン

第十六章 コンピュータグラフィックス

第十七章 ゲームサウンド

選択の科学

選択の科学 コロンビア大学ビジネススクール特別講義 (文春文庫)

選択の科学 コロンビア大学ビジネススクール特別講義 (文春文庫)


著者は盲目のシク教徒。

セリグマンらの教えを受け、「選択できる」こと自体がプラスに作用する場合があることを学んだが、では戒律の厳しい宗教の信者は不幸なのか?という疑問を抱く。

調べていくと、選択肢が多いことで不幸になる場合もある。



目次

オリエンテーション 私が「選択」を研究テーマにした理由

第1講 選択は本能である

第2講 集団のためか、個人のためか

第3講 「強制」された選択

第4講 選択を左右するもの

第5講 選択は創られる

第6講 豊富な選択肢は必ずしも利益にならない

第7講 選択の代償

最終講 選択と偶然と運命の三元連立方程式



目次

オリエンテーション 私が「選択」を研究テーマにした理由


第1講 選択は本能である


第2講 集団のためか、個人のためか



厳格な宗教の信者ほど楽観的な傾向


個人主義指標スコア

アメリカ 91

日本 46

ロシア 39

中国 20点台


取り決め婚と恋愛結婚の恋愛尺度の推移

恋愛結婚は最初高いが時間が立つと低くなる

取り決め婚は逆






第3講 「強制」された選択

第4講 選択を左右するもの

第5講 選択は創られる

第6講 豊富な選択肢は必ずしも利益にならない

第7講 選択の代償

最終講 選択と偶然と運命の三元連立方程式