エイジ・オブ・アクセス

エイジ・オブ・アクセス あなたは「アクセス富者」か「アクセス貧者」か

エイジ・オブ・アクセス あなたは「アクセス富者」か「アクセス貧者」か



途中まで、読んで放置してた。

最初の内容を忘れたが、とりあえず続き(p.84)から読む。


統計データがいろいろ出てくるが、2000年(邦訳は2001年)の本なので、やや古いかも。


大雑把に言うと「販売からリースへ」という話。



第四章 アイディアの独占


全米の小売総額の35%がフランチャイズ


フランチャイズは「売る」のではなく、「一定期間アクセスを許可する」。


マクドナルドのレイ・クロックが定めた規約

フランチャイズ不動産会社がマクドナルドシステム株式会社から…『マクドナルド社の基準に達しない』と報告を受けた場合…リース契約を解約する」



230億ドルの種子市場のうち、32%が生命科学企業10社の所有



デルタ・パインランド社

米国農務省(USDA)と共同で不稔化技術の開発

ライセンス料を払わない種子の利用を困難に



特殊な癌にかかっている患者からセルラインを樹立。30億ドルほどの価値。特許も取得。

患者は所有権を主張するが認められず。



1999年 アイスランド政府はロッシュと2億ドルで契約を交わし、アイスランド人27万人の遺伝子をスクリーニングし薬剤の開発に生かす



第五章 サービスならざるものなし


自動車のリース

20年前はほとんどなかったが、今ではかなりの割合


1990年には1台の新車を買うのに、22週分の賃金

90年代の半ばには26週分に



車のリースはフォード社が先行

輸入車(主に日本)では三菱


高所得者層が主な顧客



買い取り 3年半ほどで乗り換え

リース 2年から3年で乗り換え



欧州カーシェアリングネットワーク


アリストテレス

「総じてみれば、所有するよりも使用する方が豊かである」



私有財産 資本主義の基軸

経済学者は私有財産を正当化するため、自然の必然性を探したが徒労に終わった



私有財産に関する重要な出来事

1500年代の英国チューダー朝期のエンクロージャ

それまでは小作農でもその農地を追放されることはほとんどなかった。

行き場を失った農民は都市に出て労働者に



ジョン・ロック

1690年『市民政府論』

所有権は自然権




エコノミー 家計の切り盛りを意味する「オイコス」から


ハリー・ブラバーマン

1900年の時点でも多くの家庭は自給自足

男性用の衣類は市場で買うが、女性・子供衣類は家庭で作る


大量生産品の支配 1880年代から20世紀半ば



米国のサービス業従業者 65%(1973年)→77%(2000頃)→90%?(2010予想)

欧州のサービス業従業者 48%(1970年代前半)


ブリタニカ百科事典

元々はハードカバー32巻で1600ドル

ビル・ゲイツがCD-ROM版の発売を勧めるが断る

その語マイクロソフトが『エンカルタ』を発売

シェアを急速に奪われたのでブリタニカもオンライン版を発売

当初は年会費85ドル。現在はゼロで広告収入のみ。



「涼感提供サービス」

エアコンを売るのではなく、適正温度の維持をサービスとして売る


物の所有権は最後まで提供者側に。

物の管理が適切に行えるという利点も



環境問題の専門家ポール・ホーケンら

いずれは「ただモノを売るだけの企業は怪しまれるようになる」

「もし貴社の製品が宣伝効果に歌うほどの導入効果を発揮するのなら、いっそのこと貴社で製品を所有して、うちにはサービスだけ提供するという形でその製品の効果を活用したらよいではないか」

「製品を客に売りつけてその運用費も払わせるというのは、何かがおかしいに違いない」


バクスター・ヘルスケア

デューク大学医療センターと利益共有

外科手術要因のコスト管理をし、年間の上限を超えないことを確約し、見返りに共同経営料をもらう。

コストが上限を超えたら差額を支払うが、下回れば節約分の一部をもらえる




第六章 人間関係の商品化


物の売買の時代 買ってしまえばそれ以外の時間は取引と無関係

アクセスの時代 サービスの受容期間は常に取引の対象



「一つの製品を多くの客に売るのではなく、一人の客に多くの製品を買わせる」


消費者の生涯価値 一生買い続けた時の消費額



メドコ・コンテインメント・サービス社


会員制医療管理団体と製薬会社の仲介

必要な薬を最低価格で買い付ける見返りに病院や医師に意見することができる




第七章 生き様としてのアクセス