利幅と取引機会・その1

システムトレードに関して - jotunの覚え書

上記のエントリで、段階的にナンピンして一定の利幅で利益確定する手法について考察したが、どのくらいの利幅で売るのが適切かは通貨や時期に依存するので、詳細な検証が必要である。

そこでメタトレーダーのバックテスト(過去のデータを用いたストラテジーの検証)を用いて、どのくらいの値幅が適切か検討してみた。


〈基本ルール〉

一定の基準価格を下回ったら、0.1銭(ドル建てなら0.001ドル)下がるごとに1000単位(1000ドルとか1000ユーロとか)購入。

購入価格を一定額上回ったら売却。

例えば1000単位のドル円を0.2銭上の値で売れば200円の収益に。

利幅を大きく取れば単位量当たりの収益は大きくなるが、売買頻度は下がる。


期間は2012年4月12日から19日とする。

ドル円のレート自体も多少ドル高になってるので、利益が出るのは当然なのだが、その額がどの程度違うのかという。

また全体的に値動きの小さい期間なので、利幅の小さい戦略に有利かもしれない。


なお基準価格は82円とし、81円90銭以下になったら1000単位購入する。

(最初の価格が81.9円以下の場合には、差額に応じて一気に数千単位購入する)



利幅10銭

Total net profit: 81.07(単位はドル?)

Total trades: 38(購入と売却がそれぞれ38回)

ちなみに売買開始時の購入と売買終了時の売却はその時の値段に依存するので、profitがtrades×利幅とはならない。


利幅20銭

Total net profit: 82.18

Total trades: 23


利幅30銭

Total net profit: 83.26

Total trades: 18


利幅40銭

Total net profit: 82.66

Total trades: 16


利幅50銭

Total net profit: 88.20

Total trades: 16


利幅60銭

Total net profit: 97.57

Total trades: 16


利幅70銭

Total net profit: 95.66

Total trades: 16

取引回数には最後まで目標の利幅に届かず、終了時刻にその時の値で売った分も含まれるため、同じ取引回数で利幅が大きくても利益が小さくなることがあるようだ。

ちなみに期間の最初に(82円を下回っていたため)10回分くらい注文を出しているので、注文回数の合計が16回ということは、6、7回しか追加注文を出していないことになる。


利幅80銭

Total net profit: 97.56

Total trades: 16


利幅90銭

Total net profit: 98.19

Total trades: 16


利幅1円

Total net profit: 97.6

Total trades: 16


…うーん、まぁ購入するタイミングはどの利幅でも同じなので、売り渋って期間の最後に売却した方が利益が出る(対象期間は期間の後半に値が上がってる)ということなのかもしれない。

ちょっと対象期間がまずかったかも?

もう少し長くせんと何とも言えんかもね。

期間長めで、開始時の価格と終了時の価格が同じくらいの時がいい。

また時間がある時にでもやってみる。