(アカデミック)ハラスメント相談に関する覚書
窓口の種類
大学によっては複数の窓口がある。
目的に応じた使い分けが必要。
所属していた大学を含め、いくつかの大学の実例に沿って書くが、大学によって多少性質の違いはあるかもしれない。
全学のハラスメント相談窓口(大学本部のHP上に連絡先があるはず)
基本的に教員を告発するための窓口。
まず相談内容がハラスメントに相当するか検討し、相当する(可能性がある)と判断したら、調査委員会を組んで裏を取る。
告発した学生と告発された教員はもちろん、他の教員が聞き取り調査の対象となることも。
教員に調査委員会が聞き取りをすれば、当然その教員は学生が告発したことが分かるので、以降の関係の修復は難しいだろう。
学生としては「相談がハラスメントに当たるかどうか」をまず確認し、該当する可能性があることが分かってから調査して欲しいし、実際に聞き取りをするタイミングは緻密にコントロールしたいはず。(下手に卒業前に告発が明るみに出ると不利益を被る可能性があるので)
そこのところには窓口側も配慮するとは思うが、相談当初から「聞き取り調査をするなら○月以降」などと明記しておいた方が安全か。
ハラスメント学外相談窓口
学内だとプライベートな情報の漏洩を気にして相談しづらいのでは?という配慮からか、そういった窓口が設けられている大学もある。
カウンセリングを専門とする機関が担当することが多い。
明らかに問題のあるケース(暴力や性的嫌がらせなど)では対処法を教えてくれるのだろうが、ハラスメントに該当するか微妙なケース(研究の妨害など)では「大学の判断を仰いでくれ」と言われる場合が多いので、こういった窓口はあまり役に立たない。
キャンパス・学部・学科の学生相談室
内容は大学や学部によって様々。
外部からカウンセラーを呼んでいる場合もあるし、教員が相談員をやってる場合もある。
ハラスメント相談のみを扱っていることは稀で、進路や学業・私生活の相談も引き受けているのが普通だろう。
身近にあるならとりあえずそういった相談室を利用してみるのも手だが、アカハラの場合、この手の相談室の相談員が積極的に調査に動く可能性は低いと思う。
研究室の移動を検討している場合などは、この手の相談室を利用して便宜を図ってもらうと円滑に進むかもしれない。