国家一種メモ
総合職ではなく一種時代の対策をメモ。
どの程度今の試験の参考になるかは分からん。
総合職もそこまで内容は変わってないと思うが、プレゼンとかグループディスカッションなんかもあるみたい。
ちなみに私は国家一種自体は合格したが、希望の官庁には通らず、結局他の進路を選択することに。
試験の席次はそこそこ。(合格者の上から3割くらい)
でもたぶん教養・多肢と小論文で稼いでいるので、そこが得意でない人やもっと上の席次を目指す人は、専門対策を下記よりも念入りに行った方がいいのかもしれない。
〈試験の流れ〉
出願(4月頭とか)→一次試験(教養と専門のマークシート)→二次試験(専門記述と小論文と面接。面接だけ別の日)
で、国家一種の合格者は決まるが、その後希望の官庁に入れるかどうかは官庁訪問(6月末とか)次第。
国家一種自体の倍率は区分にもよるが、15〜20倍程度だったと思う。
国家一種の合格者が採用枠の2.5倍程度で、また昨年度・一昨年度の合格者も官庁訪問が可能で、さらに人気の官庁には人が集まるので、官庁訪問の倍率が10倍くらいになることもある。
ちなみに官庁ごとに異なるが、全体では文・理の枠は半々くらい。
〈全体の対策〉
まず受ける区分(法律とか行政とか理工とか)と、予備校へ通うか自分で勉強するかを決める。
予備校に用意されてるコースは法律や行政などに限られているので、理系の場合基本的に自分で勉強することになる。
理系でも法律や行政で受ける手もあるが、予備知識なし&倍率高めなので、ある程度自学できる人は大学の専門分野で受ければいいと思う。
もちろん受けた区分によって採用される官庁が異なるので、それも考慮する。
準備に必要な期間は人それぞれだが、遅くても年明けの前後までには受ける区分を決め、どういう方法で勉強するか決めておいた方がいい。
自分で勉強する場合、まずは過去問を入手する。
法律や行政に関しては過去問が市販されているが、理系の問題はほとんど市販されていないので、人事院に問い合わせて送ってもらう。
電子化されたもの(PDFファイル)をCD-Rに焼いて送ってもらうことも可能。
かなり昔のものから入手できるのだが、10年ほど前に試験内容の変更があったので、それ以降のものを送ってもらった。(量的にも十分だろうと)
まずは過去問を解いてみて、その後自分なりに勉強法を考えるのがいいと思う。
〈試験別の対策〉
教養・多肢(マークシート)
センターレベルの内容だと思う。
現代文(論説)+英語+数学(論理パズルのようなもの)+地歴公民+理科
地歴公民や理科は全て解答する必要はなく、その場で解答する問題を選べる。
ただ6割くらいは解答しないとダメなので、それなりに広い知識が必要。
教養は区分に関係ない内容なので、理系でも教養対策は予備校が使える。
自分は通う時間がなかったので、通信講座(講義DVD+テキスト)を利用した。
完全に独学でもいけたかもしれんが、地歴公民なんかはテキストに要点がまとめてあったので、それなりに役に立った。
文章読解、英語、数的処理に関しては、過去問を解いた以外、特に対策はしなかった。
ちなみに模試もあるので、時間があれば受けてみるといいと思う。
専門・多肢(マークシート)
専門分野の多肢(選択式)試験。
区分によって多少対策が違うかもしれんが、とりあえず自分の経験(理工Ⅳ受験)について書く。
必修問題(高校レベルの数学・理科)と選択問題(化学・生物の各分野)がある。
理工Ⅳの区分は割と広いので、化学・生物の様々な分野から選べるのだが、大学でいわゆる一般的な生物学を学んだ場合は、11生化学〜16生態学までを選ぶことになると思う。
大問6題(各6問で計36問)選択して、そのうち30問を解く。
必修問題は高校レベルの復習をしておけば何とかなる。(問題数も少ない)
肝心なのは選択問題で、生物系の大問を選択したとしても、場合によっては大学で履修しなかったもの(例えば私は生態学はやらなかった)も解答することになるので、自学するしかない。
36問中30問を解答すればいいので、大問1つ丸ごと捨てることも可能だが、お勧めしない。
基礎知識を固めたらひたすら過去問を解き、分からなかった問題について自分で参考書やウェブで調べるのがよい。(解答の番号は過去問についてる)
試験対策に使用したテキストなどは後述する。
専門・記述(筆記)
専門分野の記述式試験。大学の定期試験〜大学院入学試験レベルだと思う。
区分によって方式が違うが、ここでは理工Ⅳについて述べる。(まぁ一部の区分を除き、似たような方式だとは思う)
記述式は非常に多くの大問から2題を選択して解答することになる。
生物系の場合、12生化学〜19生態学の8題のうち、いずれか2題を選択することになると思う。
記述式に関しては、8題全ての対策を練る必要はないのだが、最初から2題に絞るのは危険なので、5〜6題の対策を練っておくといいのかと。
記述式は解答が過去問に添付されていないので、過去問を解き、その後自分で模範解答を作っていく作業が最大の試験対策になる。
かなり突っ込んだ内容が問われる場合もあるので、参考書だけでは模範解答が作れないかもしれない。
その場合にはウェブ上で信頼できるソースを探し、解答を作成する。
生物系の場合、かなりの量の文章を書くことになるので、本番は時間との戦いになる。
それでも最初の20分くらいは8題全ての問題に目を通してみた方がいい。
小論文
小論文は区分に関係のない内容だったと思う。
「世の中にはこういう問題があるが、行政としてどういったことをすべきか?」といったテーマで書かされる。
それほど予備知識はいらないと思うのだが、時事に疎い人はある程度ネタを仕入れておいた方がいいのかもしれない。
予備校を利用してもいいし、模試を受けてみてもいい。
自分は予備校のテキストに目を通して、過去の問題と模範解答がどんなものなのかを把握しておいた。
ただ元々政治の話が好きで、論理的な文章を書くことも苦にならないので、あまり小論文の対策に時間は割いていない。
面接
エントリーシートのようなものを書いて、それを基に人事院の面接官(3人くらい)と面接。
エントリーシートに志望動機やらやりたいことやら学生時代に頑張ったことやら書かされて、万遍なく聞かれた記憶がある。
有名企業の面接を受けたことがある人にとってはヌルい内容だと思う。
もちろん、おかしな内容があれば突っ込まれるので、事実と異なる内容は書かない方がいいかとは。
企業の面接や官庁訪問もそうだと思うのだが、まず求められるのは「はきはき返答すること」なので、友人なり先輩なり家族なり予備校のスタッフなりと模擬的な面接を何度も行い、聞かれそうな内容に対して脊髄反射で返答できるようになっていると理想的。
まぁそこまでしなくても、人事院面接に関しては通過できる気はする。
(総合職の面接試験は形式が違うのかもしれないし、難易度も高いのかもしれない)
〈使用した参考書等〉
・LECのテキスト(教養、小論文対策)
・高校の教科書(教養の地歴公民・理科対策)
・キーノートシリーズ(専門多肢&専門記述対策。生化学、遺伝学、発生学、生態学を使った)
・エッセンシャル細胞生物学(専門多肢&専門記述対策)
・応用微生物学に関しては、amazonマーケットプレイスで1000円程度の本を2冊買って目を通した。
・各種ウェブ記事(専門多肢&専門記述対策。特に専門多肢の放射線科学は詳しい解説サイトの内容だけでなんとかなった)